より適切な看護を患者に提供できるようになるため、昇給や昇進を目指すため、転職や再就職に生かすため、看護師がスキルアップをすることはとても大切である。
看護師のスキルアップには、特定の分野を極めた「スペシャリスト」、広い領域で最適な看護を提供する「ジェネラリスト」、職場の運営を行う「管理職」の3種類の道がある。
どの道を選んでスキルアップするにしても、まずは現場での経験を重ね、技術や知識を深めることが大切である。
そして、その中で「先輩後輩、社内外を問わず良い人間関係を構築する力」「指導者として後輩を教育する力」「リーダーシップを発揮しチームをまとめ率いる力」の3つを磨いておくことも必要不可欠だ。
また、どの道を選ぶという目標を決めたら、セミナーや講座に参加して勉強したり、プリセプターシップ制度が導入されている職場であればプリセプター(新人への教育指導)を行ったり、必要な資格を取得したりと、そのための準備を確実に進めていくと良いだろう。
このようにスキルアップを目指すためには、個人的な努力はもちろん必要だが、職場環境も大きな役割を果たしている。
スペシャリストを目指す場合には、志望している専門分野に力を入れている職場が適しており、ジェネラリストを目指す場合には、知識を広めるためにも経験したことのない診療科などが良く、管理職を目指す場合には、管理職が多い大規模病院が向いていると言える。
今、自分が勤めている職場では叶わない時には、異動を願い出したり転職することも、スキルアップのための1つの方法である。